比叡山延暦寺の涼風

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毎日、毎日が一生と同じ。
毎日生まれ変わると考えれば楽になる。
それでらせん状に高くなっていくんだ。

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比叡山の千日回峰行を2度達成した大阿闍梨の酒井雄哉(さかい ゆうさい)さんが誕生したのは89年前の今日
9月5日だった。

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夏の京都で涼しい場所に行きたい。
私の我がままな願いを叶えてくれる友がいた。
真夏の比叡山延暦寺の朝は地上より気温が低く、避暑地に来たかのような涼しさだった。

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横川から西塔へ。

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中でも最澄上人の御廟である浄土院が印象深かった。

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香炉の中に、始まりと終わりのある香の道が描かれていた。

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比叡の山から琵琶湖を眺めると、大勢の人が生まれて、死んでいく街が見える。
酒井大阿闍梨は生前、そう語っていた。

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何年か前にラジオの生番組に師が出演された時、同席させていただくご縁があった。

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酒井阿闍梨さまはにこにことされた柔和で小柄な方だった。
握手した手が女性のように柔らかく温かかった。
とても、「生き葬式」といわれる、不眠・不臥・断食・断水の9日間の「堂入り」をはじめ、死に装束を身にまとい、自害用の剣を携えての千日回峰行を2回も成し遂げた人間離れした人物とは想像もできなかった。



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「現代の生き仏」と称えられた酒井雄哉大阿閣梨が仏門に入ったのは39歳の時。
予科練で敗戦、家業のラーメン屋が全焼した後は、旋盤工など職を転々と変え、新婚の妻は自殺という壮絶な前半生だった。

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弁慶が二つのお堂をつなぐ廊下に肩を入れて担ったという常行堂から僧侶たちの勤行の声が聴こえていた。

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壮絶な行の様子を、酒井大阿閣梨が語っている。
「3日過ぎ4日目頃から死の匂いがしてきたっていうね。そのうちに点々と死斑が現れてきたのがわかった。しかしお経を唱えるのが大変なの。量が多くて。だから睡魔などは入りこむ隙はなく、かえって感覚は異様に冴えわたってくる。自分の体内からすべて汚れたものが浄化されて、体全体が透明になっていくというか、そんな感じだね」

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「あまりこだわらず、すかーとやるのがいいよ」
比叡山の澄んだ空気の中で、優しいお顔の阿闍梨さまが涼風となって語りかけてくるような気がした。

(撮影8月16日)

比叡山延暦寺
滋賀県大津市坂本本町4220
電話:077-578-0001
交通:京阪バス「延暦寺」下車すぐ/京都市街より車で約40分

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by kirafune | 2015-09-05 16:44 | 京都 | Trackback | Comments(20)
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Commented by doitsuwine at 2015-09-05 21:55
真夏の青紅葉、涼しげでいいですね。
意匠に興味があるのですが、懸魚の中央にある円の中の彫刻が気になります。
画像では、判断できなくて残念。
何でしょうかねぇ?
それにしても、ここは日本で最も空気が澄んでいる場所であることだけは確か。
何たって「最澄」だもん(>_<)
おあとがよろしいようで。
Commented by ei5184 at 2015-09-06 06:20
つい、紅葉時に想いが行きますが、夏の比叡山も好いですね~
空いていそうだし(笑) 好い景色のご紹介をありがとうございました。
Commented by arak_okano at 2015-09-06 15:14
比叡山の見事な切り取りにバグースです。
アラックには出来ません。
多分、大阿闍梨さんに会ったと思うんです、
赤山禅院にいたら、多くの方を引きつれて
歩いて来られました。
Commented by kirafune at 2015-09-06 19:58
♪doitsuwineさん

わあ、一本とれらました~。
座布団5枚、山田君!
懸魚の意匠が気になる浄土院は
比叡山の開祖、最澄のご廟所で、
山中で最も清浄な聖域だそうです。
懸魚ですが、写真を見ても、
大の字のような形が立体的に見えるだけで
何なのかわかりませんでした。
ご廟を守る僧侶の方をお見かけたら、聞いてみたいところです。
でも、一生山を降りない覚悟で今も霊前のお給仕と掃除に明け暮れる僧に
「あの~」と声を掛けるのはちょっと難しいかもしれませんね^^
Commented by kirafune at 2015-09-06 20:00
♪eiさん

楓がたくさん植わっていたので、秋は凄いことになりそうです。
京都市内の混雑に比べると、紅葉の穴場なのでしょうか?
夏の比叡はエアコン要らずの涼しい風が吹いていました。
Commented by kirafune at 2015-09-06 20:03
♪アラックさん

酒井大阿闍梨を京都で見かけられましたか。
今月の23日で亡くなって2年ですが、
未だに本屋に行くと、著書が並んで人気です。
体験から発する言葉の重みが違いますね。
Commented by tossyk at 2015-09-06 21:42
16日比叡山だったのですね。ぼくは、例の若狭湾の島で遊んでいましたが。
ここから京都、近いなーと思っておりました。
kirafuneさん、この晩には、送り火だったのですよね。
行動派!!
Commented by zeiss1221 at 2015-09-06 22:02
雲母舟さん、こんばんは。

比叡産延暦寺は中学生の時に修学旅行で行ったのが最初で最後でした。
比叡山口まではその後行ったことはありますけれど。

比叡山の千日回峰行とは大変な荒行と聞いております。
それを二度達成された僧侶がいらっしゃるんですね。
山崎豊子さんの小説「不毛地帯」にも千日回峰行についての描写がありますが、
想像を絶する厳しさです。
Commented by lecouple at 2015-09-06 22:56 x
こんばんは。
比叡山も久しく行っていません。
この時期はなかなかいい撮影場所を思い浮かべられないので
次の週末にでも行ってみようかと!
Commented by kirafune at 2015-09-07 08:09
♪tossykさん

そうなのです。
送り火の日は、朝から夜までめいっぱい動きました。
普段はぼさっとしているのに京都に行くと
俄然はりきってしまうから、不思議です。
若狭湾からちかいのですね。
ひょっとして京都の老舗の若狭屋さんて、
ご先祖が若狭出身なのかもしれないですね。
Commented by kirafune at 2015-09-07 08:13
♪zeissさん

おはようございます。
山崎豊子さんの「不毛地帯」にも
千日回峰行についての描写がありますか。
山崎さんのことだから、きっと
酒井大阿闍梨に取材されたのでしょうね。
今度、読んでみますね。
Commented by kirafune at 2015-09-07 08:15
♪lecoupleさん

この時期の比叡山はきっと空いていますよ。
パワースポットのマイナスイオンがでていて
リフレッシュできると思います^^
お写真楽しみにしていますね。
Commented by youpv at 2015-09-07 12:47
こんにちは^^。
写真からも涼しげな風が吹いてきそうです(^^)
緑も美しく素晴らしい雰囲気を感じられましたね。
Commented by suzu-clair at 2015-09-07 17:07
これが比叡山延暦寺なのですね。
圧倒的な厳かで清浄な空気感に、
息をのむような思いで拝見しました。

どこまでも清らかな緑が美しいですね・・・。
無知な私が、
酒井大阿闍梨さまのことを知ったのは、
高倉健さんがお亡くなりになったときでした。

美しいお写真と深みのあるお言葉、
心の奥深くに響く、
あふれるほどのパワーが伝わってくる記事に、
言葉にならないほどの感動をいただきました・・・☆
Commented by kirafune at 2015-09-07 21:33
♪youpvさん

こんばんは!
比叡山って、広いですね。
なにか特別な場所という雰囲気を
ひしひしと感じましたよ。
パワースポットですね。
Commented by kirafune at 2015-09-07 21:44
♪すずさん

まだまだ私の腕では、これが比叡山という全貌は
映しきっていないのですが、自分のこれが比叡山
というのをピックアップして、載せました。
ガイドブックにある紹介記事とは全く異なりますが、
比叡山の清浄な空気が伝わって、嬉しいです。
高倉健さんが、酒井大阿闍梨の言葉を座右の銘に
していたそうですね。
私もなにかで読みました。
健さんらしいなと思いました。
健さんも、大阿闍梨も、今はもうこの世にいません。
でも、二人の残してくれた言葉と生きざまは
長く人々の心に残ると思います。
人間ていいなと希望が持てます。
いろいろありますが、まあ、なんとかなりますね、きっと^^
Commented by iris304 at 2015-09-08 09:27
こんにちは^^

比叡山のぴりっとした空気が伝わってきて身が引き締まります。
青もみじに映える朱色は厳かで、そしてちょっぴり艶めいて
身体の隅々まで浄化されていく感じもあるのに何か不思議です。

澄み切った境内に立つと
どんな感じなのでしょう?

想像するだけで 清められていくような気がします。
kirafuneさん いつもありがとうございます ♪
Commented by kirafune at 2015-09-08 22:16
♪あいりすさん

こんばんは!
比叡山の頂上近くに行くと、
大津市と京都市内の両方を
同時に見渡せる場所がありました。
大津市側には海のような大きな琵琶湖が、
京都市側にはちいさな京都タワーや
御所の緑が長方形に見えました。
延暦寺はその両方を眼下に置いて
悩める人々のために千二百年もの間、
在り続けているのだなあとしみじみ
感じ入りました。
境内に吹く風が涼しくて、気分爽快。
山の中だからということだけでなく、
邪気も逃げてゆく神聖な場所だからこそ
空気もきよらかなのかも。
と、そんな気もした比叡山中でした。
こちらこそ、いつもありがとうございます。
Commented by しなこじ at 2015-09-09 10:35 x
比叡山は苦手な夏でも行けそうで、魅力的ですね。
もう20年ぐらい前でしょうか、滋賀県側坂本から阿闍梨さんと
夜中の3時から修行の道を延暦寺まで歩いたことがあります。
30名ぐらいだったと思いますが、真っ暗な道を一列になり
自分の足元を照らしながら遅れないように必死で歩きました。
根本中堂のところから日の出が見える予定でしたが曇り空でかなわず、
帰路もケーブルに乗らず歩いた思い出が有ります。
途中で少しだけ街の灯りが見える場所があり、美しかったです。
数年前にも出かけましたが、寂しい時期で西塔まで歩くのに
やはり一人旅の女性とご一緒しましたが、浄土院の辺りは
特に寂しかったように思います。
素晴らしい写真を見せていただき、また行きたくなりました。
Commented by kirafune at 2015-09-09 21:56
♪しなこじさん

そうでしたね。
しなこじさんから、以前に坂本から夜中の修行道を
行かれたお話を伺ったことがありました。
本当によく歩かれましたね。
車でも京都市内から山頂まで結構かかりました。
全部歩きでなんて、すごいです。
浄土院の辺りはほとんど人がいませんでした。
夜中に一人では怖くて絶対行けないです。
比叡山、霊気漂う厳かなパワースポットですね。
秋の紅葉時も素晴らしいそうです。
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