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雲母(KIRA)の舟に乗って

東京と京都の街角でキラッと光る揺らぎの瞬間を拾った写真&エッセイのブログです♪


by 雲母舟

芙蓉の庭 等持院

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何者かに導かれるように出向いた洛西は衣笠山の麓。
そこには、芙蓉の花をかたどった庭があった。



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足利尊氏が創建した禅寺、等持院へ。

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ここは、水上勉の小説「鴈の寺」の舞台となったお寺さんでもある。
出迎えてくれたのは、雁の襖絵ではなかった。

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茶室「清漣亭」から喪服姿の色っぽい若尾文子が出てきやしないか、どきどきしながら、書院から西庭を望む。

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春には、織田信長の弟・有楽斎が好んだ「有楽椿」が可憐な花を付けることで有名なこの庭で、初秋の今は、芙蓉が花盛りだった。

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白芙蓉に誘われて、庭に出てみる。

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夢窓国師の作と伝えられる回遊式の庭園をゆっくりと巡った。

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心の底まで見透かされそうな心字池に秋の空が映っていた。
「無理をするな、素直であれ」
種田山頭火の言葉がふと胸をよぎり、肩の力が抜けていくような気がした。
この心構えさえ失わなければ、人は人として十分に生きてゆける。

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書院に戻り、緋毛氈の上から西庭を這いつくばって撮っていると、いいカメラを持った紳士に声をかけられた。
直感で玄人の方と感じる。
お名前を伺うと、果たして私がいつも愛読している京都本の作者の先生だった。

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偶然は必然なのか。
不思議なことがあるものだ。
またしてもカメラ談義に華が咲き、「京都花の寺・隠れ寺」の穴場を教わった。
お抹茶が冷めるのも忘れて・・・。

(撮影9月24日)

等持院
京都市北区等持院北町63
電話:075-461-5786
拝観:9:00~17:00
料金:500円(お抹茶500円)
交通:京福「等持院」駅から徒歩10分/市バス「立命館大学前」「白梅町」から徒歩約15分
Tracked from Private Sess.. at 2011-10-03 17:44
タイトル : 雲高く秋空澄んで心字池
芙蓉の庭 等持院 山頭火の言葉といえば、 「私は水の如く湧き、水の如く流れ、水の如く詠いたい」 句心、流るるが如し...。... more
Tracked from 花景色-K.W.C. P.. at 2012-10-02 00:17
タイトル : 芙蓉の庭(等持院)
等持院・芙蓉池。 やはり芙蓉の咲く頃が似合いますね。 (※9月16日撮影) 入口でも芙蓉が出迎えてくれます。 蕾がいっぱい・・・もう少しあとのほうが良かったかも? だるまさんにいつもどおりご挨拶。 さぁ、芙蓉池が見えました。 お茶室が見えるこのアングルに芙蓉の花が彩りを添えてくれるというのは嬉しいですね。 ピンク色、一重の芙蓉。 足元にはヤブランが満開。 芙蓉池の真ん中には紅白の芙蓉。 ピンクがもう少したくさん咲いていてくれると、色味が...... more
Tracked from 写真和音 at 2012-10-03 23:28
タイトル : 等持院
続きは写真ブログ【お写ん歩】(http://www.yaotomi.co.jp/blog/walk/)の同じ記事をご覧ください。 併せてお店ブログ【高槻写真のひろば】(http://www.yaotomi.co.jp/blog/hiroba/)もご一緒にどうぞ。... more
Commented by mama-mumin at 2011-10-03 07:27
kirafuneさん、おはようございます。
等持院が芙蓉の寺だったとは、知らなかったです。
近くに行くことはよくあるのにまだ行ったことがありません。
お庭も綺麗で、心字池に映る秋の空は澄んで心が洗われます。
次は椿の頃に行けばいいのかな?
こちらでも、いい出会いがあったのですね。
京都の花の寺の穴場教わったんですね。
私も知りたいな・・・・(^^)
Commented by おつきさま at 2011-10-03 07:40 x
おはようございます。
抜けるような青空が、秋の空そのものといった感じですね。
等持院は名前は知っていますが、まだ拝観したことがないお寺でした。
ゆっくり見に伺いたいですね。

素敵な出会い、きっと必然だったのでしょう。
穴場の花の寺のご紹介はあるのでしょうか?楽しみです。
Commented by しなこじ at 2011-10-03 09:21 x
こちらの庭は大好きなところですが、芙蓉は見られませんでした。
偶然の出会いも素敵ですね~
いっそう印象に残る場所になりましたね。
Commented by 寅次郎 at 2011-10-03 10:40 x
雲母舟さん、こんにちは。
京都の等持院、今回の映像も美しい。
カレンダーにしたいようです。
「喪服姿の若尾文子」ですか。うふふ、想像が具体的で面白い。
いえいえ、貴女自身も充分艶っぽい。紳士が話しかけるのは必然だったのでしょう。
Commented by wwmc at 2011-10-03 18:18
今回は、白芙蓉の立体感と、池の青にびーんと来ました。気持ちの良い描写です。
この芙蓉の花も私は写真を撮るようになって初めて知った花・・・
やわやわとした花弁のこの風情もなかなかいいよなあ、と思う昨今。
しかし凄いなあ...雲母舟さんの磁場のような魅力。んな有名どころまで
ぐぐぐいー!と惹きつけちゃったんですね(#^.^#)
Commented by d12taka at 2011-10-03 18:24
くどいほどのフォトハイクTB、させていただきました。
「京を詠む」というテーマに、雲母舟さん画像をありがたくも頂戴しまくってますね。。

先生との出会い、確率的にありうることのようにも?
と、今回は野暮な論を立ててしまいます。
声かけていただいたところが強運の所以かと。。
Commented by うえっち at 2011-10-03 22:10 x
素敵な庭ですね♪

特に、映り込みがステキすぎます(笑)
Commented by teko-0411 at 2011-10-03 23:51
偶然は必然ですね!
京都をこよなく愛している雲母舟さんだからこそ、その方にお会いすることができたんだと思いますよ。

それにしても素晴らしいお庭ですね~。
映り込みが鮮やかなお写真、見入ってしまいました。
Commented by たーや at 2011-10-04 00:31 x
こんばんは♪
雲母舟さんは、いつもいつも奇遇稀な出会いを引きつける方ですね。
そういう星の元に産まれた方なのかもしれません。
それも必然という名の偶然。そのお話、そっとお聞かせくださいな(笑
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:22
♪むーみんさん

おはようございます!
等持院には「芙蓉の庭」がありました。
先生によると、秋の紅葉時も
見事な穴場のお庭だそうです。
こちらで一番は樹齢400年の椿。
苔むした緑の庭に落椿が
それは美しいとのことですよ。
チャンスがあれば、また行ってみたいです。
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:28
♪おつきさま

おはようございます!
こちらのお寺さんは友達の友達の家で
お父上が副住職だったので、
ちょっと行ってみました。
そのお友達は京都の電気屋さんになり、
継がなかったので、今は別の方が
副住職になっておられました。
穴場のお寺さん、今回は少し登場します^^
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:30
♪しなこじさん

歴女のしなこじさんは
こちらのお寺さんにやはり
行かれたことがありましたか。
足利将軍家の歴代の菩提所でしたね。
尊氏のお墓もありました。
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:34
♪寅次郎さん

「雁の寺」、実際はかなり色っぽく
哀しいお話ですよね。
遂、妄想癖が・・・(笑)

「上手く撮れたかい?」
と先生に話しかけられました。
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:39
♪wwmc さん

家に帰ってぐぐってみると、
過去には「月刊京都」の編集長をされていたり、
数々の京都本の作者の先生でした。
庭が雲に翳ると先生がそれ~っと
飛び出して「今がチャンス」とばかりに
撮影されたので、私も一緒に「なに何~?」と
やはり後を追い、ぱちぱち撮りました。
かんかん照りの日の庭の撮影は難しいそうです。
雲が出てくるのを待てと。
雨の日にお抹茶と庭は撮りなさいと言われました。
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:42
♪takaさん

そうですね。
声をかけていただいたのが
有難かったのですね^^
そうでなければ、
「真剣勝負のおじさまがいたな~」っで
終わってしまったかもしれないです。
フォト俳句のTB,ありがとうございました^^
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:43
♪うえっちさん

池に水があれば、
やっぱり、映り込みでしょう^^
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:45
♪tekoちゃん

京都はいつでも魅力に溢れていて
素敵な人がいっぱい。
だから、そんな方々に出会うチャンスも
沢山あるのかも知れないですね。
偶然でも、嬉しかったです。
Commented by kirafune at 2011-10-04 06:45
♪たーやさん

あとでそっと
メールします^^
Commented by ログの大好きな徳さん at 2011-10-06 18:06 x
玄人の方とのカメラ談義は、楽しかったでしょうね。
Commented by kirafune at 2011-10-07 06:24
♪徳さん

とっても勉強になりました。
京都へ行く前には必ず読む
本の作者だったので、
びっくりです。
いつも読んでいるので、
話が合う訳でした。
Commented at 2012-01-09 08:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kirafune at 2012-01-09 09:41
♪鍵コメさん

はじめまして。
ご指摘ありがとうございました。
早速、訂正させていただきました。
素晴らしいお庭でしたので、
また拝観させていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
by kirafune | 2011-10-03 06:08 | 京都 | Trackback(3) | Comments(22)