
京都にはいつの間にか吸い込まれるような入口がある。

夕暮れの河原町通りを歩いていると、気になる門があった。

本能寺の裏門から境内に入った。

本能寺といえば、織田信長が自刃したお寺。

本堂では

信長公も手を合わせたかもしれない日蓮聖人の像があった。

秋の夕暮れ時、

ひと気もなく、本能寺の能の字にヒ(火)はなかった。

本能寺はこれまで何度も火災に遭っている。
天明の大火(1788年)の時、境内の大きなイチョウの木の下には、逃げ場を失った数十人が身を寄せ合っていたそうな。

火の勢いは、寺全体を呑み込む勢いで迫ってくる。
全員がまぶたを閉じて「もう観念!」と思った瞬間、大きな木が勢いよく水を噴き上げた。
この水のおかげで木の下の人々はやけど1つ負わずに助かったとか。

以来、「火伏せのイチョウ」はずっと京の町を見守っていた。
乾燥の続く師走、くれぐれも火の用心!
(撮影:2023年11月23日)
京都市中京区寺町通御池下ル下本能寺前町522
電話:075-231-5335
参拝:9:00~17:00
料金:無料
交通:地下鉄東西線 「市役所前駅」すぐ
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