存続希望「DIC川村記念美術館」

千葉県佐倉市には、自然に囲まれた美しい美術館がある。

今年の夏、その「DIC川村記念美術館」に暗雲が立ちこめた。

1990年の開館以来35年間、この地で美術館を運営してきたDICが2025年1月末で美術館を休館すると発表したのだ。

その後、土日祝日の来館者数は、発表前と比べて5倍に増えたためか、

休館開始予定が2025年3月下旬からに延期と、また発表があった。

私も慌てて数年ぶりに来館した。

インキ事業の会社DICは「彩りと快適」を象徴する存在として美術館を運営してきた。

美術館の土地や建物の他に、所蔵754点の美術品、

中でもモネの「睡蓮」やピカソの絵画など素晴らしい作品を沢山持っている。

資産価値は112億円に上るとか。

2025年1月26日まで開催している企画展「西川勝人　静寂の響き」展を観た後は、広大な庭を散策した。


池のほとりに向けて、大砲のようなレンズを構えた人たちがいた。

「何かいるのですか？」尋ねてみると、

カメラマンの一人が「オシドリがいるよ」と教えてくれた。美術館がどこかの外資にでも売り飛ばされたら、この美しいオシドリたちも路頭に迷ってしまうのだろうか？



周囲には桜の木も植わり、春は見事な桜景色となるのだろう。

どうか、このまま存続してほしい。

なくなってしまうのはあまりにも惜しい美の殿堂だった。

（撮影：2024年10月22日）

DIC川村記念美術館

千葉県佐倉市坂戸 631

電話：050-5541-8600

開館：9時30分～17時00分

休み：月曜日（ただし祝日の場合は開館）・年末年始

料金：1,800円

交通：JR「佐倉」駅・「京成佐倉」駅からDIC川村記念美術館行無料送迎バスで20分

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